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「スーパーでの『レジセルフサービス』について」  

 
宮澤 洋子
 
  アメリカにおいては、スーパーマーケットでのレジがセルフサービス化されていると ころがあると、先日のニュース番組で知った。1人につき商品購入数が15品目以下 の場合は、セルフチエックシステム(自動勘定機)で客がチェッカーを当て、ガイダ ンスにもとづき料金を投入しレシートと釣銭をもらうことができる機械が備えられて いるとのこと。銀行のATM機に形状が似ている物である。この場合、1分30秒ほど ですべての精算が終るということだ。しかし、同じ品数でも仮に前に3人並んでいる 有人のレジでは、待つ時間も合わせ3分弱との紹介であった。投入口にまれにお札 が詰まってしまうなどの小さいトラブルはあるが、客の待ち時間短縮にも一役買って いるし、レジを打つ従業員の人件費削減、またレジ待ちの行列ができにくくなるため 商品棚を増やすことが可能とのことである。既に5年前からこのようなサービスがで きていたそうだ。

見終わった後、なるほど、確かに急いでいる人や、買う商品数が少ない場合は待た されなくていいなと思った。しかし、そうなると、スーパーマーケットという場所は 多種多様な商品が置いてある無人の倉庫や冷蔵庫のようなものだ。私がよく 買い物をするスーパーで、店の規模は小さいが店員さんの温かさが伝わってくる店 がある。私がちょうどレジを打ってもらっていた時、連れていた子供がトイレを催し てしまった。その様子を隣のレジ台の店員さんが見て、「坊や、おばちゃんが奥の トイレに連れて行ってあげるよ。」と手を引いて連れて行ってくださった。面目なか ったが、後ろに待っている列が長かったためたいへんありがたく深々頭をさげお 礼を言った。それ以来、子供はそのスーパーに入るとトイレに行きたくなるようだ が。(?)また、ある男性店員は、レジを打つときに野菜の産地や「今日のはいい よ〜。」「あれ、こんなお菓子いれてあったかな?おいしそうだね。」などと情報を 教えてくれたり、気さくに話し掛けてくれたりしてくれる。野菜や肉・魚でも自分で 選んだものをホメテもらうとなんとなく嬉しくなるものだ。

会社帰りの夕飯の買い物支度で、ふっと生活者にもどるスイッチをいれてくれるとい う感がある。そんな訳でニュースで見た機械も早くてよいが、人間の言葉はもっとい いな〜と思っている。