「メイクの道のり」
宮澤 洋子
女性が化粧をすることには、2通りの意味があります。ひとつは、
自分の気持ちを明るくする効果があります。
プロのメイクにかかると「使用前」・「使用後」が自分でもはっきり
わかり性格までも変わったようにふるまえるそうです。
もうひとつは、他人から見ていただくためです。あたりまえですが、
自分の顔は鏡を使わない限り見ることはできません。
自分はスッピンが好きだと思っても、時と場所によって他人がどう
思うかを考えなければなりません。
「他人のための自分の顔」をつくる必要があるのはそのためです。
私は、化粧品のCMやポスター・雑誌広告にとても興味があります。
新製品や新色が出ると眺めながらそこにうたわれるいろいろな
「効果」を思い浮かべ想像してみます。
しかしデパート等で実際に店頭に並んでいる商品を手にとってみた
くてもいわゆる「美容部員」(みんなきれいにお化粧している人達ば
かり)の方がいて気後れしますし、「買わされそう」と思いがちであま
り立ち寄りません。
ドラッグで購入しようと訪れてもディスカウント率が高いため小売店
に卸したがらないのでしょうか(?)欲しい化粧品メーカーのものは
意外と置いていなかったりするところがまれにあります。
最近はコンビニコスメの元気がよくて、陳列棚も従来に比べるとだ
いぶ広くなってきました。しかし通路が狭いため後ろで本を立ち読
みする人の邪魔になりそうでゆっくり選ぶことができません。
通販という手もありますが、やはり購入前に自分の目で見て手で触
れて確かめたいという気持ちがあり利用できずにいます。
10代から化粧をするようになってかれこれ10数年。かなり我流にな
っているので化粧品の成分や正しい使い方について前述の「美容
部員」の方によくわかるように説明してほしいなと思う時があります。
聞くところによると、ドラッグやコンビニでの化粧品取扱量が増えて
いるため、各メーカーとも要員を削減している方向とのことです。
直接肌につける訳ですから、化粧水・乳液・クリームなどの成分と
効用はもちろん、洗顔方法やベースの作り方・肌色に合ったファン
デの選び方・リップの色選びにいたるまで確認したいことがたくさん
あります。
「美容部員」ならぬ「コスメアドバイザー」みたいな人材がいてどんな
国内メーカー・海外ブランドの取り扱いにも精通しており気軽に相談
できるような方が店頭にいると選びやすいなと思う今日この頃です。
トレンドの情報はあふれるほど出回りますが、案外と自分が普段当
たり前のようにしていることが間違っているのではないかなと思うか
らです。
どんなに年齢を重ねても、自分のために、他人のために楽しみなが
ら自分の顔作りをしてみたいと思います。
ああ、遥かなりメイク道。
|
|