高速道路でのETC普及について |
山下加津子

家計のコスト削減を図っているうちに”ETCにするとお得”ということがわかり、今年10月、我が家の車両にETCをつけました。その間いろいろと情報を集めましたのでご紹介します。なお、ETCとは高速道路を利用する際、料金所ゲートに設置したアンテナと車両に装着した車載器との間で無線通信をすることで自動的に料金の支払いを行い、料金所をノンストップで通行することができるシステムです。
ETCを利用することにより、利用者は料金所をノンストップで走行することができる利便性があります。また、料金所付近の渋滞を緩和し、高速道路での車の流れをスムーズにできるほか、排気ガス、騒音の低減にもつながります。渋滞の緩和により高速道路を利用する車両が増え、一般道路の渋滞も緩和できる効果があります。料金所の人件費削減にもなり、高速道路料金の低下につながることも期待できます。高速道路通行車のうちETC利用率は全国平均で現在22%(10月22日〜10月28日平均)ですが、この普及率を80%まで引き上げようと日本道路公団ではさまざまなキャンペーンが行われています。
まず、ETCのシステムを利用するためには、車載器、セットアップ手数料、ETC用カード、車載器取り付け費用など初期費用がかかります。これがETC普及を図る上でのネックとなっています。我が家の場合はこの初期費用が17350円でした。日本道路公団の「ETC普及キャンペーンではこの車載器購入費用のうち5250円を減額する車載器購入支援を11月19日より受付開始しています。
また、通行料金でも優遇があります。ETC前払い制度を利用すると50000円の前払いで58000円分利用でき、実質16%引きです。また、ETC深夜割り引きが11月1日より始まっており、日本道路公団が管理する高速道路を深夜0時〜4時の間に走行すると30%引きとなります。他、首都高速では特定区間がETC利用により割り引きがあり、2005年3月末までは夜間のETCによる利用で割引がされる社会実験も行われています。アクアラインにおいても2005年3月末まで社会実験としてETC利用により約23%の割り引きとなります。
私は四国に住んでいますので本州に渡る際には淡路ルート、瀬戸大橋ルート、しまなみルートの3つの大橋のいずれかを利用することになるのですが、この本四連絡橋公団が管理するルートでもETC利用により5.5%の割り引きがあり、現在このルートでのETC普及率は26.2%と全国平均よりも多くなっているようです。
このように便利で社会的な意義もあるETCですが、利用上の注意としては、ETCカードを車載器にきちんとセットできていなくて料金所のバーにぶつかる事故が起こるため、気をつける必要があります。また、ETCの普及が低い初期の段階では料金所にETC専用レーンが設けられず、ETC/一般の共用レーンになることがあり、渋滞緩和の効果が低い場合が発生することがあります。
いずれにしてもETCが普及することで交通渋滞が緩和されたり、高速道路の料金が値下げされるなどの効果があれば、国内での移動や流通が活発になり、経済も活性化するのではないかと期待しております。
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