今月末にも2004年度の年金制度改革案が、国会に提出されようとしている。
昨年から、多くの新聞、雑誌で年金について報道
されているため、注目している人も多いに違いない。基礎年金と言われる国民年金の滞納率は4割近くに
なり、年金制度の基盤が危ういとさえ言われている。特に若者の滞納率が高いようだ。
昨年の末に、我が家がよく頼んでいる20代後半のシッターさんに年金について聞いてみた。
「国民年金払ってますか?」
案の定、「払ってません。何年か前に退職した時に払わない手続きをしました。」という回答。
「払わないというより、払えないので免除してほしいという手続きじゃないの。」と聞きなおすと、
「よく、わかんないです。なんだか払えそうにない額だったような気がします」
「それって、将来もらえるお金が少なくなるって事ですよ、まだ、若いからそんな先のこと考えられないかもしれないけどずーと、払わないって訳には行かないですよ。」と説明した。
このシッターさんにように、まだ免除の手続きをしている人はいいが、何も手続きしてない
滞納者に、督促を出すということも昨年報道されていた。滞納者のどの程度が、年金に加入しないと障害者年金も遺族年金も出ないことを知っているのだろうか。
昨年、政府は江角マキコをCMに起用してPRに勤めていたが、PR効果は今ひとつだった気がする。
年金制度の崩壊と言われてはいるが、こんなに利率のいい年金なんて民間のどこの保険会社を探してもないはずである。
そのあたりのPRを政府がもっとしていく必要があるのではないだろうか?
特に、社会にでる若者向けに年金の必要性について学校でも教えていくべきだと思う。フリーターの増加でますます国民年金の滞納率が
上がったと言われている。事故や病気にあい、障害を負った際に、出るのと出ないのとは大違いであるが、フリーターどの程度の人がこのことを知っているのか疑問である。
2004年度年金改正案の行方は気になるが、超少子高齢化社会になる日本で本当に年金制度を維持させていくためには、
国がもっともっと具体的な年金についての説明をしていくべきだ。
ささやかながら、消費生活アドバイザーとしては、せめてまわりの若者や知り合いには、正確に年金についての知識を伝えていきたいと考えている。本当にきちんと支払っている人がわりがあわない世の中にはなってほしくないものだ。
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