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男女共同参画とCS

向 竜也

  



 先日、本を読む会で「話を聞かない男・地図が読めない女」を取り上げました。簡単に言えば、この本は男女の本質的違いを、その脳の構造の違いやいくつかの事例により説明しており、男女の本質的違いを理解するのが、男女のお互いに関係について必要であるといった内容であると思います。
私はこの本を読んだ時に、「男女共同参画」のことが頭に浮かびました。私の所属する組織では、自治体や他の先進企業と同様に、「男女平等共同参画」について、いくつかのアクションプランを持って取り組んでいます。企業としては、男性の育児休職取得者が4名いたり(私は取り損ねましたが)、育児休職も通算8年取れるなど、制度的には進んでいます。
このアクションプランを決める会議で、私は事務局だったのですが、何人か先進的な考え方の人と話をしました。その中で私が自分の妻を「奥さん」と発言したことについて、「そういう意識では男女平等共同参画は進まない」と言われてしまいました。 この当りはあまり詳しく書きませんが、私は、世の中全体の意識やスピードと合わせなければ、いろいろ難しい側面があるし、なかなか進まないと思いました。
今後、高齢化や少子化がますます進みますし、年金の問題などもあり、やはり女性は何らかの形で働くしかないと思いますし、「男女共同参画」は重要だと思います。また子育てについての社会インフラの整備や、パート労働者の地位向上やワークシェアリングがその前提になると思われます。それらを踏まえ、やはり男女の本質的な違いを理解した上での「男女共同参画」が求められると考えます。
CS(顧客対応)については、「男女平等共同」ではなく、やはり本質的な男女の違 いを理解した上で対応することが重要ではないかと、先日の「本を読む会」でも、そういった結論になりました。女性の場合は、まず相手の話を良く聞いてから対応するのがポイントである。本からも、女性はまず話を聞いて欲しい場合が多い。男性の場合は話を聞いてもらうより結論をすぐに求める場合が多いので、特に「お客様相談窓口」に電話する時など、いろいろ良く調べてから電話する人が多いので、ただ話を聞くだけではなく、内容を良く確認して的確な対応をすることが求められるようです。
このような男女の違いは、マニュアルには記載するのが難しいかもしれませんが、担当者として知っておいた方が日常の対応に役立つことが多いだろうというような話がありました。
  今後の日本社会において、「男女共同参画」は重要ですが、やはりCSについても含めて、男女の本質的な違いをまず頭において、対応することが求めれると思いま す。