TOPICS 380   BACK   感想

アマゾン・ドット・コムの日々
〜買って、使って、売って〜
田中 慶篤



モノを買う、つまり買い物のことですが、私たちが買い物をする場合は、そのモノを売っている場所 (店)まで出向いて行かなければ、買えないことが長い歴史の中で続いてきました。
その一方で昔から、現在の宅配の源流に連なる行商人が家まで出向いてモノを売り、 地域の商店が御用聞きや出前のかたちで、モノが届けられるようになったのは、 遠くは江戸時代まで遡るのではないでしょうか、いやそれ以前からかも知れません。
また比較的新しいと思っていたカタログ販売の歴史は、 19世紀後半にアメリカのシアーズ・ローバックが最初だということですから、 歴史的にとても古いことが分かります。
近年ではテレビショッピング花盛りという感じですが、 日本では1970年にフジテレビが最初だということですから、 もう既に40年以上もの長い歴史を経ているわけです。

さて、今回のテーマであるアマゾン・ドット・コム(以下アマゾン)は、 楽天などと並びeコマースを活用したオンライン・ショッピングという 新しいカテゴリーに入ると思われます。
eコマース或いはオンライン・ショッピングは、消費者問題の領域では諸々の問題が存在し、 実際にトラブルも数多く発生していることは事実として捉え、 消費生活アドバイザーとして当然認識すべきことだと考えます。

しかしここでは、私がアマゾンを通じてオンライン・ショッピングを楽しく体験した10年間の歩みを、 ポジティブに取り上げたいと思います。
アマゾンはアメリカのワシントン州シアトル市を本拠地として1995年に設立された比較的 新しい企業です。
私がアマゾンを初めて利用したのは、 2002年11月13日に書籍を注文していたことが購入履歴を紐解き分かりました。 それから10年近く継続的に利用して来ました。購入した主なものは書籍、CD&DVD、家電製品、 写真用品、プリンターのインクジェット・カートリッジ、プリンター用紙などです。
特殊なものとしては愛犬のゲージを最近購入しました。
その中で、書籍の購入に関して友人などからよく言われることは、 本屋で実際に手に取って中身を確認してから買うことの満足感についてですが、 それは私としても否定のしようがありませんし、 おそらく多くの人が同じように思っておられるのではないでしょうか。 しかし、本のタイトル・内容によっては店員さんに知られたくない (私の単なる思い込みに過ぎませんが・・・)と思うのも少なくありませんし、 専門書になればなるほど、人の手に何度も触れ、 多少汚れがあったり破損があったりしているものがあるからです。
また、プリンターのインクジェット・カートリッジは端的な消耗品の一つなので、 インクが切れる寸前に注文すると翌日届きます。 それがアマゾンを愛用する理由の最たるものではないでしょうか。 それに、1,000円前後のものをガソリン代や電車賃を使い、貴重な時間を費やしながら、 わざわざ店に買いに行くのも割に合わないと考えるからです。
こんなこともありました。今は既に消えてしまったVHSビデオの映画のタイトルで、 「さらばベルリンの灯」(原題:The Quiller Memorandum)は、約20年近く探し続けたビデオです。
この映画は1966年に上映されたB級スパイ映画です。
それを私は大阪難波の“難波ロキシー”という映画館で観たのですが、 その時はストーリーが理解し難く後々まで気になっていたものです。 5年ほど前、ロスにあるにアマゾン・アメリカのサイトでようやく見つけ、 早速注文したら約2週間後にそのビデオは届けられたかと思います。 でもその商品はレンタルビデオ上がりではないかと思われるような、 実に粗末な見栄えのする装丁でしたが再生する分には全く問題なく、多少は苦笑いしながらも、 長い間探し続けていたものをやっと安価に手に入れたことへの満足感に浸ることができました。 その後、アメリカとカナダでDVD版が発売されました。 それで再び、DVD版を購入するため円への交換レートを計算した結果、 アマゾン・カナダに注文しました。
数年前、あるタイトルのDVDをアマゾン・アメリカに注文し、 届いたDVDを確認したら同一タイトルでありながら、 私が意図しない内容の全く異なるDVDが送られて来たのです。 その旨をアマゾン・アメリカのカスタマーセンターにメールしたら、交換するのではなく 「別のものを新たに送ります」とのメールがすぐに来ました。
今はUSドル、カナダドル、ユーロに対して超円高な状況にありますので、 リスクを考慮した上で海外のオンライン・ショップにチャレンジすることで、 ささやかながらも円高差益を得ることができるのではないでしょうか。

最後に、必要なモノや欲しいモノを買ったら、 コピー用紙やインクジェット・カートリッジなどの消耗品は別として、 今まで欲しかったモノを所有する喜び・満足感に浸りながら、 できるだけ長く大事に使いたいと、最初のうちは思うものです。
しかし、購入したすべてのモノに対して所有する喜び・満足感が必ずしも得られるとは限りませんし、 状況の変化や時間の経過とともに、必要でなくなる場合もモノによってはあります。 特に衝動買いしたモノは、後になって必要でないことが分かり、後悔することも多々あるものです。
そのような時には、アマゾンのマーケット・プレイスを活用して売りに出します。
これは、ヤフー・オークションなどとは異なり、売主が売りたい値段を付け、 買主はその値段を納得した上で購入するルールなのです。 ですからオークションやソフマップ、 ハード・オフなどのように安く買いたたかれることは全くありません。 購入後、あまり日が経ってなくて新品同様なモノは、それ相応の値段で売れますし、 購入後時間が経ち使用感が明らかに出ているモノも、 やはりそれ相応の値段で売れます。
出品して2週間ぐらい経っても売れない時は、値段を少しずつ下げることもできます。 但し、偽りの出品や不当に高い値段の出品、粗末なパッキングでの送付は絶対に出来ません。 それは買い手の評価が五つ星(★★★★★)で付けられ、 その評価の履歴が後々まで公開されていますので、 信頼性のない平均以下の評価では誰も買い手が付かないので、 マーケット・プレイスから退場するしかありません。
幸いにして私の10年間の評価は95%を超えています。
私は自分が買った場合のことを想定して、パッキングには細心の注意を払うようにしています。 ですから、出品したモノを買った人の評価結果、お礼の電話やメールがあった時の満足感、 爽快感はなんともいえません。
私はアマゾンのマーケット・プレイスに出品して、儲けようなどとは全く思っていません。 それに不要なモノに囲まれた生活は決して精神的に快適ではありませんから、 今はやりの断捨離ではありませんが、 自分の身辺整理をすることで身軽にして、 少しでもシンプルで快適な生活を実現することができればと思っている次第です。