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震災ボランティアツアーにおけるCS(3)まとめ
西村 直泰



コラムNo.372とNo.373におけるボランティアツアーのCSには、大きな違いがありました。 同様のボランティアツアーであるのに、この違いは何故?と感じたので、その理由を考えてみました。

一見、被災者、ならびに、被災地への想いが異なるように思え、旅行社が地元と東京との違い、 とも言えそうです。
しかし、実際にツアー客となった身としては、両社の想いにそれほど大きな違いがあったとは思えません。 添乗員さんの熱心さも全く違いはないと思いました。

ボランティアをする場所の選定の差でしょうか?
第1回目のボランティアツアーは、TVでもよく見聞きした場所に行きました。このため、 他のボランティアの人達にもすれ違いました。
2回目のボランティアツアーは、それほどTVでは見聞きしなかった場所でした。 有名な観光地の近所でしたが、他のボランティアの人達とは出会いませんでした。
意外とこの差は本質に近いのかもしれません。

第1回目の場合、ボランティアを頼まれた方は、私が参加したツアーの他、 専門学校生のボランティアや他のツアーの人と、多くの種類の人々が来られており、ある意味、 ボランティアされることに疲れておられたように思えました。
よくボランティアで言われる「生活の場に踏み込まない」というような事は、 この辺りの事とも関係しているのではないでしょうか。

2回目のほうは、私が参加したツアー以外のボランティアは来ていなかったようで、 ボランティアの人が来ることが楽しいといった雰囲気がありました。
私が作業を教えて貰った被災者の方は、ご自分の仮設住宅まで見せに連れて行ってくれたほどです。 正に生活の場に踏み込んでしまいました。逆に、こちらのほうが心配になったくらいです。 非常にあっけらかんとされておられました。

このように考えてくると、実のところ、ボランティアのコーディネイトの差ではないかと思えてきました。
第1回目のほうは、ボランティアセンターを通じて紹介された場所に赴きました。 第2回目のほうは、旅行社が独自で探された場所、という違いがあったのです。
第2回目の独自で探したというのも、実は当初、 ボランティアセンターを通じて紹介して貰っていたそうですが、少し歯がゆい思いをされたそうです。
そんな時に、地方TV局でたまたま取り上げられた、 ボランティアの手がほとんど届いていない被災地の実情を見て、 旅行社の人が現地の人と直接やりとりをして、ボランティアツアーを始め、 いまも継続しているとのことでした。

以上の事を、他の事に置き換えてみると、百貨店と専門店との差異のような気がしています。
もちろん、第1回目のほが百貨店、第2回目が専門店です。
情報をあまり持ち合わせていない私のような者は、 どうしても情報発信の多い百貨店タイプの利用が主となります。 たまたま何かの特集で知るなどの幸運がないと、専門店タイプは全く知りようがありません。
百貨店タイプも専門店タイプも、どちらも必要なボランティア。
もっと意識して、情報を探す必要があると思いました。

最後になりますが、この第3回目のコラムを書くにあたり、次の書物が大変参考になりました。
災害ボランティアの心構え (ソフトバンク新書) 村井 雅清著(2011)