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えちぜん鉄道(福井)のCSについて
川井 信友



私はローカル鉄道や路面電車に乗るのが好きで、3年前にテレビで紹介された「ローカル線ガールズ」 (嶋田郁美著:凸版印刷(株))を体験して見たいと思い、1日早く福井に入り、 えちぜん鉄道の福井駅から勝山駅迄乗車しました。(合同合宿の事前調査の目的もありましたが・・)

九頭竜川のおだやかな流れに沿って、のどかな田園風景の中を青いストライプの2両編成の車両が (単線で)のんびり1時間かけて走ります。
帰りの勝山からの電車には、お目当てのアテンダント(紺の制服に青いリボンで笑顔の素敵な人) の方も乗車され、てきぱきとした仕事ぶりと子供や老人への親切な対応を見ることができました。 また、私の質問にも丁寧に答えてくれました。
福井の温かさ、やさしさ、のびやかさを感じた1日でした。

「ローカル線ガールズ」の本から、少し紹介します。

(1)京福鉄道→えちぜん鉄道へ
・2000年、2001年に列車の衝突事故を起こし、全線運行停止命令が出され、運行が停止した。
・廃線にともなう交通混乱(マイカーが狭い道路に殺到し、渋滞し、学校に遅れる生徒も出た)が悪化し、 鉄道存続運動が起こった。
・第3セクターとして存続させる事が決まり、2003年7月に一番電車が出発した。

(2)えちぜん鉄道の安全対策
・収益や経費削減を優先し、老朽化した車両を修理しないまま走らせるなどして事故の遠因を作った反省。
→安全のための資金投入は「コスト」ではなく「投資」と考える。
@全車両に車両ATS(自動列車停止装置)の取付。(*尼崎の事故の前)
Aブレーキの交換。
B枕木はコンクリート製の頑丈なものに交換。

(3)えちぜん鉄道の改善、アイデア等
・高かった運賃を、平均15%値下げした。
・「一日フリーキップ」や「親子フリーキップ」などの「おとく商品」を作った。
・お客様の希望要望に対応するために、「お客様相談室」を作った。
・見やすく使いやすい情報満載なホームページを作成。
・放置自転車を譲り受けての「無料レンタサイクル」
・「無料駐車場」(パーク・アンド・ライド)を設けた。
・提案箱の設置
・駅務スタッフの募集・・多くは鉄道業界での経験のないメンバ。
「お客様を満足させる私の決意」をテーマにした小論文の内容と性格面を重視して採用。
・地域住民が、ボランテアで駅舎内の清掃、線路脇の雑草取り、花壇作りをしている。

(4)女性車掌でなく、「アテンダント(付き添う人、お世話をする人)」の導入。
・田舎鉄道の欠点(無人駅、駅とホームの間が大きい、お年寄りが多い)を逆手にとり、 「全国的にも珍しい女性アテンダント」を導入し、「きめこまやかなサービスをします。」 というアピールポイントに変えた。
・研修を行い、派遣社員として採用した。

(5)「アテンダント」の活動
・「車内でご質問、お困りごとなどございましたら、どうぞアテンダントまでお申しつけくださいませ」 と声をかけながら、車内を巡回する。
・仕事は「切符販売、観光案内、乗降補助」(皆で決めた)
・より良いサービスをご提供するためのアイデアを出し合った。
・アテンダント部屋に「連絡ノート」「情報交換ノート」を置いた。
・いじわるな質問にも答えられるよう、「調べる隊」を結成し、沿線の観光地、 鉄道マニア向け情報等を調査した。
・車内では、「目配り、気配り」が大切。
・笑顔には「二分咲きの笑顔、八分咲きの笑顔、満開の笑顔」を使い分ける。