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施設見学をとおして

三原 文乃




先日、友人の誘いで、東京ガスの環境エネルギー館ワンダーシップ (横浜市鶴見区)と白洋舎の工場(大田区)の見学に行ってきた。

1: 環境エネルギー館といっても、東京ガスの施設なら、ガスに関するもの、 食関係が多いと思っていた。予想は見事にはずれて、そこはいろいろな 視点から環境についての展示物、ゲーム、映画等々と盛り沢山であった。
その中でも、特におもしろいと感じたのは、「買い物達人!コンビニエンスストア」 という買い物ゲームのコーナーだ。環境に配慮した商品がコンビニにみたてた 店内に、沢山ならんでいる。お店に入る前にカードを取り、指定された商品(環境 にやさしい文房具)を買って、レジに行き、バーコードに通すとレシートにそれぞれ に 商品のエコロジカルな点がわかり、それについて館員の方がわかりやすく説明をし ていた。その日も、社会科見学らしい小学5年生が来ていたが、そのコーナーは 一番賑っていた。その他、地球のもつ自然の循環機能をさまざまな展示物 (動物の排泄物も展示してあった)で、紹介してあったりと、展示コーナーが子供達 が興味を持つようなうまいつくりになっているなーと感心してしまった。
屋上のビオトープには、草花があり、メダカや昆虫がいて憩いと遊びの スペースという感じだった。
子供達にとっては、実際に体験を通して、環境を学ぶのが一番わかりやすいに ちがいない。
そういう意味では、小学生には、ちょうどいい環境教育になる場所だと思った。  

 ワンダーシップのHP 
  http://www.wondership.com/

2: 白洋舎の工場見学は、クリーニングの老舗の現場を見れるとあって、 とても楽しみにしていた。クリーニングというとなんとなく手作業という気がしてい たのだが、 白洋舎は、きっとシステマティックで、人の手を加えるのは最終工程だけではないか と かってに考えていた。しかし、ここでも予想はおおはずれだった。
カーペットなどの大物のクリーニングも、泡を掃除機のようなもので吸い取る作業 は、すべて 人の手で行なわれていた。また、皮製品のように、クリーニングによって変化が生じ やすい 製品については、最後の色スプレーをかける際の色のブレンド、マスキングの作業な ど きめ細かい手作業でなりたっていた。しみぬき、ワイシャツなども本当に職人芸で、 もっと見ていたいと思うほど、熟練のわざという感じがした。説明の方に「アイロン を持って みますか?」と言われて、持ったのだが、重いのなんのって、よく軽々と作業されて いるなと またまた、うーんとうなってしまった。クリーニングのサービス大部分は、手作業の 部分に かかっていて、それによって品質が保持され、きれいに仕上げられているのだと知る ことが できた。

その企業の施設や工場から、企業の姿勢を感じることができる。東京ガスの環境エネ ル ギー館は、直接、ガスについて学ぶ施設ではないが、館内全体に環境に配慮している 空気が充満していた。そして、その空気がこの企業なら環境に配慮していると思うの だから、不思議である。
白洋舎は、まさしくクリ―ニングの現場という工場で、多くの社員の手際のいい作業 を みることで、ここなら安心してクリーニングにだせると感じた。
消費者が企業を選び、企業は選ばれる時代になっているが、そのために、さまざなな 形で 企業をみせて、知ってもらうことも、評価の対象になるに違いないと思わされた1日 だった。