森 秀男
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1.カラー情報の重要性
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カラー情報は、最も重要なデザイン企画情報の一つである。
- 流行の変化は、最初にカラーに現れる場合が多い。商品の企画において、色彩の果たす役割は極めて大きく、かなり早期の段階から情報収集に努める。
2.カラー情報の公的機関
色彩情報の公的なサービス機関として、その代表的な組織は以下である。
■国際流行色委員会(インター・カラー)
- パリに本部があり、ヨーロッパ各国、日本、その他の主要国が加盟している色彩情報の国際機関である。
- ここで、加盟各国から提案されるカラーをもとに、約24〜18ケ月先の流行色を決定する。>
■日本流行色協会(JAFCA)
- 日本の流行色に関する中心的な役割を担う機関である。
- ファッション・カラー(レディス、メンズ)、プロダクト&インテリア・カラー、その他の色彩情報サービスを行なっている。
3.時系列的なカラ―情報
日本流行色協会が提案する色彩情報で、商品が実際に店頭で販売される18ケ月前から実需期までの、カラー情報とその内容を、時系列的にまとめると以下の様になる。
■ディレクション・カラー
- 18〜12ヶ月前に提案される。
- 次のシーズンの方向性を示す、最も重要なカラー情報であり、色票(上質紙にカラー印刷されたもの)によって提案される。
■アプリケーション・カラー
- 上記のディレクション・カラーの中から,主要なカラーを糸や布に染めて、使用しやすくしたカラー情報。
■アセンディング・カラー
- 12〜6ケ月前に提案される。
- バイヤー、デザイナー、企画担当者など、企業の色彩関係者から支持されて、その重要性が増し、影響力が上昇したカラー情報。
- 時に「売れ筋カラ−」となる。
■プロモーション・カラー
- 6ケ月前。
- 業界や企業が、共同してキャンペーンを実施して、販売に活用するカラー。

ちなみに、2003年の流行色は何色なのでしょうか?
筆者:
■色相(色み)は、緑がかった青から、青系の寒色系が、トレンドです。
■ト−ン(色調)は、明るく、淡く、やさしい方向です。
■配色は、類似色を使用した、微妙で、あいまいな感じのする組み合わせ(フォ・カマイユ配色)が、注目されています。
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