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続・銭湯とスーパー銭湯

柄澤 明久



このたび鶴見から大田区の矢口というところに転居しました。仕事の利便性を考えてのことです。そして引っ越し後に、 目と鼻の先に銭湯があることを発見しました。

私の銭湯好きについては、以前このコラムで触れました。 今回の転居先を選択するにあたって銭湯が近くにあることは条件ではありませんでしたから (まあ、そういう人も少ないでしょうが(笑))これは全くの偶然です。銭湯の神さまが引き寄せてくれたのか、 あるいはある種の共時性(シンクロニシティ)注)が働いたのか…。

早速その銭湯に行ってみました。銭湯には珍しく湯槽がサウナを入れて5つもあります。その中で特徴的なのが‘黒湯‘ という一種の温泉です。これはお湯がコーラのような色をしています。 地下に蓄積された海藻の層の中を通った地下水が黒くなったものだそうで、この辺りは大昔は海だったのでしょう。 この黒湯はヨード分が豊富に含まれているということで、いかにも健康によさそうです。

地方の温泉宿に宿泊すると入湯税という税金を取られます。入湯税は温泉に入るとき課税されるもので150円程度のものですが、 この銭湯は都内の他の銭湯と同じで入浴料が450円です。つまり公衆浴場なので入湯税は非課税のようで、 これは嬉しいですね。

以前のコラムで公衆浴場はスーパー銭湯に押されて淘汰されるであろう、と述べましたが、 このような特徴的な銭湯であれば生き残れるのではないかと思います。
この銭湯は夜遅くまで開いているので、自宅での仕事を終えたあとたっぷり黒湯で汗を流し、 帰って冷蔵庫の冷えたビールを飲むというのが楽しみになりました。(スーパー銭湯の続きを実践です)

黒湯がある銭湯は都内各地にもあるようですが、特に大田区の南部に集中して多く存在しています。 時間があれば大田区の黒湯巡りをしてみようかと思っている今日このごろです。

注)共時性(シンクロニシティ):心理学者のユングが提唱した概念で、 偶然の一致には意味がある、という考え方。日本にも、「うわさをすれば影」ということわざがある。