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『チラシってむずかしい』

広川 友美



日々、新聞にはさんであるチラシですが、掲載してあるのとないのとでは、お店のお客様の反応は、大違いです。特に、店内で、 広告の品と書いたPOPがあるだけで、お買い得度が違う気がします。

先日、A店でこんなことがありました。
チラシの内容は、「スポーツブランドバック 売り場全品 レジにて4割引」が内容です。
写真は、B店の売り場写真で、下のほうに小さく「こちらの売り場写真はイメージです」という注釈がつけられています。 お客様は、B店の売り場写真の赤いバックを見て、ご来店されたのです。
「なぜ、写真の商品がないんだ!」
すごい剣幕でかなりがっかりされている様子です。

この出来事以来、売り場写真をチラシに使用するのは、止めましょうということにしました。
その後のチラシには、商品を単品で取り寄せ、各店にも写真の商品を送ることになりました。
今後、売り場写真を使ったチラシはなくなるし、イメージです、の表現もなくなると思います。 「一例です」はチラシの商品が開店時にあれば、問題ないというのが、現在の見解です。
そういえば、私が販売の仕事をはじめた10年前は、消し札といって、 元売価に赤札で値段を訂正されたものも入荷していましたが、最近はまったく見なくなりました。
チラシも、うかつに平常売価○○円の品などとは言えなくなっています。平常売価の言葉の意味が、厳しく決められていて、 簡単には使えなくなっています。

料理の調味料のみりんとしょうゆとお酒の特売の話です。
すごく大きな売出しだと、チラシの点数がたくさんあって、担当者は内容を考えたと思います。
内容は、「17日 日替わり120円」 「22日 日替わり 2本で250円」というものでした。 どちらもお買い得商品には、間違いないのですが、売り出し期間は、17日から22日まで、 お客様からのご指摘によって気がついたことです。 「2本の方が、同じチラシに載ったら安くなるのが、普通でしょう。このチラシおかしいわ」 確かに、17日に、2本で240円なのに、22日に2本で250円のチラシが同じチラシとして入れることは、 おかしいことです。

なかなか、一歩引いて、お客様の立場から見ると、おかしなチラシや広告が続いています。
しかし、チラシの内容を日々考え、数を用意し、商品を手配し、きちんと店に届くかどうかまで、日々考えていると、すべてが、 期限をもった作業であり、お客様から見たチラシという意識が薄れていくのを感じます。 毎日チラシをみて、お買い得品を探すのは、すごく日常なのですが、自分のものとして考えるのと、 チラシという作業として考えるのとでは、やはり大きく見方や内容が異なり、お客様からご指摘を受ける度に、次こそは、 と思いながら、やはり同じことを繰り返しているような気がします。